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第22回ホルベインスカラシップ奨学生 ACRYLART別冊2009
本間洋

 

よくかんがえていること
 

すべからく生物は外部から何かを摂取し、再び外部に放出する循環を繰り返さなくてはならない存在である。そして多くの生物はそれを他の生物を捕食することで行っているが、その大半は基本的に強く大きなものが弱く小さなものに対するものである。

しかし力の強い捕食者が力の弱い被捕食者よりも程度の高い存在かと言われれば、当然のことながらそのようなことはない。

例えば、映像で見た一匹のカエル。彼(彼女?)は自分より弱い者にはどこまでも攻撃的になり、追い掛け回し、その命を奪って丸飲みにしてしまい自分の命を永らえさせようとする。しかしその反面、自分より強い者に出会えば全速力で走り出し、逃げ切れなければ身体を膨らまして威嚇をする。

結局捕食されてしまったそのカエルの弱い者への陰惨さと強い者への間抜けさや浅薄さ、どうしようもなさを含めたユーモアとの両立。これこそが私の創作をする上での構成上の基本となっている。

基本的には人間同士の関係もこれと似たようなものではなかろうか。人間もカエルも本質的にはそれほど違いはないのかもしれない。